みなさん、こんにちは。
毎日、雨が降って、梅雨らしくなってきましたね。
先日行われた陸上競技の日本選手権の100m決勝も雨の中で行われました。
残念ながら、日本人初の9秒台は出ませんでしたが、確実に9秒台は見えてきていると思います。
ところで、話は変わりますが、皆さんは走り幅跳びは得意でしょうか?
私は学生時代に陸上競技をやっていて、走り幅跳びの選手をしていました。
なかなか熱心に取り組んでいたので、最終的には全国大会に出場して、7メートルを越える記録も持っています。
すごくないですか?
走り幅跳びって、体育の授業で多くの人が経験すると思います。
でも、ただ走ってきて跳ぶだけの種目の割に、結構苦戦している人も多いのではないかと思います。
実は走り幅跳びには上手く跳ぶための秘訣があるのです。
今日は、私の経験を元に、走り幅跳びのうまい跳び方を解説したいと思います。
1.幅跳びの踏切足を決める
まず、走り幅跳びの基本要素として重要なものを挙げます。
最も重要なのは走力です。
「それを言ってしまったら、元も子もない」
という声が聞こえてきそうですが、事実です。
ただし、オリンピック選手並みに速い必要はありません。
50メートル走を7秒前半で走ることが出来れば、見込みありです。
50メートル走が8秒を越えてしまう人は、まず、走る練習をして7秒前半を目指して下さい。
助走のスピードがないと、いくら踏切を練習しても遠くには跳べません。
次に、走り幅跳びの「踏切足」を決めます。
踏切足は各個人で決まっています。
普通はサッカーボールを蹴る時に軸足となる足を選びます。
右足でボールを蹴る人は、左足が軸足なので、左足で踏み切ると記録が伸びます。
2.幅跳びの助走の歩数は決まってる
次に、助走です。
テレビで走り幅跳びの競技を見たことがある人は多いと思います。
助走→踏み切り→着地
と一連の流れで行っていますが
あの流れの中で、選手が多くのことを考えていることに気付いている人はあまり多くないと思います。
まず、走り幅跳びの選手は助走の時
頭の中で歩数を数えています。
助走のスタート地点から、踏み切り板まで歩数が決まっているのです。
個人によって多少違いはありますが、基本的に
助走のスタート位置から踏み切り板までは21歩
で計算します。
細かい内訳は
- 加速するために10歩
- 姿勢を整えるために8歩
- 踏み切るために3歩
となります。
加速のための10歩はその名の通りスピードアップのための動作です。
重心を低くして、10歩の間にひたすらスピードを上げます。
加速したまま踏切を迎えてしまうと、ジャンプが前のめりになってしまいます。
そこで、次の8歩で踏み切りを上方向に向けられるように、体を起こして準備します。
ただし、この時にせっかく上げたスピードを落とさないように注意して下さい。
意識的に腰の位置を高くして軽くもも上げをするように走ると、スピードを落とさずに体を起こすことが出来ます。
もし、この区間でスピードが落ちてしまうようであれば、この区間は4歩でも構いません。
この場合は、全体で17(10+4+3)歩になります。
加速の区間と姿勢を整える区間では歩幅が全く異なります。
また、風やその日の体調によって歩幅は大きく変わるので、助走は体で覚えるのではなく、毎回目で確認します。
区間の境になる10歩目の距離を大体決めておき、そこに目印を置きます(およそスタートから12~15メートルの位置)。
幅跳びの時は必ずこの目印の場所を踏むように横目で確認します。
もし踏めなかったら、助走を中止して、スタート位置を前後に調整してから試技をやり直して下さい。
3.幅跳びの踏切の動作
10+8歩(または10+4歩)で踏み切り板の近くまで来たら、踏切の動作に入ります。
いわゆる、
「最後の3歩」と呼ばれるステップで
走り幅跳びにおいて最も重要な動作になります。
左足で踏み切る人は、「最後の3歩」の一歩目は左し足で、今まで高かった重心を少し低くします。
そして、次の右足は外から見てわかるくらい膝を曲げて重心を下げます。
この時、左肩が普段走る時よりも後ろに残るようにします。
そして、最後の踏切の時は、前の右足から階段を昇るような気持ちで左足をつき、
同時に右足の振り上げと左肩で体を上方向に持ち上げます。
この時、上にあがろうと意識しすぎて、顎があがってはいけません。
気持ちは右足と左肩とおへそで体を上に持ち上げます。
空中姿勢は、何も考えずに反り跳びで大丈夫です。
着地も無視して問題ありません。
以上の流れで
加速の10歩→高い姿勢の8(または4)歩→踏切の3歩
を数えながら行って下さい。
踏切の3歩は考えているとスピードが落ちるので
跳ぶ前に反復練習をして体に覚えさせた方が良いです。
以上、走り幅跳びの上手な跳び方です。
少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、やっていることは単純なので、慣れてくれば問題なくこなせます。
高い姿勢から踏切の動作が出来るようになると、記録を1メートルくらい伸ばすことが可能です。
是非、頑張って下さい。